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症状別疾患②

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肘の痛み

内側上顆炎(野球肘・ゴルフ肘)

ピッチャーやキャッチャー歴のある野球少年に多い。バレーなどの投球動作により発生する。
1.内側型、2.外側型、3.後方型に分けられる。
2.外側型は特に要注意すべき部位である。

1.内側型
内側側副靭帯の牽引力により、剥離骨折や靭帯損傷

2.外側型
上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎、関節ねずみ

3.後方型
肘頭疲労骨折、骨棘形式

肘部菅症候群

尺骨神経が肘の尺肯神経溝で圧迫される障害で肘の変形や外反肘(肘が外に向いている)があるときは圧迫されやすい。この部分で圧迫されると尺骨神経麻痺が出現し、症状として環指(薬指)の外側~小指の手背(手の甲側)の感覚異常、しびれ、骨間筋の萎縮が見られる。

外側上顆炎(テニス肘)

腕の伸筋群のオーバーコース(使いすぎ)により筋の付け根が微少に断裂や変性を生じて運動時に痛みや自発痛をきたす。卓球やゴルフなどでも多く見られる。慢性化すると常に痛みが発生する。

内側側副靭帯損傷(MCL)

前斜走靭帯、後斜走靭帯、横斜走靭帯から構成され、主に損傷を起こすのは、前斜走靭帯である。野球やバレーなどの投球動作や転倒などや外反ストレスによって発生する。

前骨間神経麻痺

正中神経が肘のレベルで円回内筋浅指屈筋の線維帯、あるいは上腕二頭筋腱付着部から円回内筋、浅指屈筋筋膜に向かい走行する腱膜により圧迫されて起こる病態をいう。正中神経の運動枝であり、この部分で圧迫などを受けると親指の付け根の筋肉(母指球筋)がやせる、または親指と人差し指で丸が作れなくなるtear drop signも独特な特徴である。

肘内障

俗にいう「肘(ひじ)が抜けた」状態のことです。

親がこどもと手をつないで歩いているとき、こどもが転びそうになったのでとっさに手を引っ張ったら、急にこどもが泣いて手を動かさなくなった、というのが最も典型的な起こり方で、肘の関節の亜脱臼の状態です。歩きはじめから5歳くらいまでのこどもで,とくに1歳から3歳の幼児に最も多く起こります。こどもは突然泣き出し,痛めた方の腕を使おうとしなくなり、また触れられることを嫌がります。腕は麻痺をしたようにだらりと垂れ,内側を向いたようになります。
亜脱臼した関節が自然に元に戻ることもありますが、多くは治らないので治療が必要です。関節を元に戻す処置(整復)は、外来で比較的簡単に麻酔をかけずにできることが多く、完全に整復されると、こどもはすぐに肘を曲げたり手を使うようになります。しかし,幼児が一人で遊んでいたり、友達と遊んでいたりしている時などに起こると、けがをした原因がわからないこともあります。このようなときは、肘の関節のまわりの骨折や鎖骨の骨折などがないか、注意深く診断する必要があります。

後骨間神経麻痺

橈骨神経から分岐した運動肢で痛みが伴ったりする為、麻痺には気づきにくい。
手の指が伸ばせなくなり、下重指(crop finger)になるのが特徴。

肘頭滑液包炎

【症状】
まず、腫脹が認められます。
小さな腫脹は気がつかれない事が多いですが、腫脹が継続すると滑液包が大きくなり、滑液包が引っ張られる事で滑液包内の神経が刺激を受け、痛みが生じます。
関節の動きに影響が出るほど大きくなる事があります。
もし、感染症による滑液包炎の場合、皮膚は赤くなり、熱を持ちます。

【原因】
様々な理由で生じます。

外傷:肘頭を強くぶつけたための液体の貯留や腫脹。
慢性的な圧迫:机などでの長時間圧迫による腫脹。特にこのタイプの滑液包炎は数ヶ月継続します。
感染症: ケガや動物に噛まれたりした事が原因で滑液包に細菌が入り込むと滑液包の感染が生じます。液体貯留だけでなく、発赤、腫脹が生じた場合には膿が溜まる事もあります。
全身疾患:リウマチ、痛風などでも滑液包炎が生じます。

治療されないと、その症状は他の部分まで拡大することになります。